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2010年12月13日 (月)

JAET上越大会参加報告

 第36回 全日本教育工学研究協議会全国大会(主催:日本教育工学協会/JAPET共催)が、新潟県の上越市で11月19日(金)~20日(土)の2日間にわたって開催されました。公開授業、パネルディスカッション、分科会、企業展示などの多彩なプログラムが用意され、いずれも盛況でした。
 今回の大会は、予想を大きく超えた1200名の方々が参加されました。このブログを運営しているJAPET第3プロジェクトのメンバーも、授業を参観したり、自社のブースで製品をPRしたりするために、上越市に馳せ参じました。
 そんなメンバーの大会に参加した感想を、今回は報告としてまとめてみました。

【1.上越市立春日小学校の公開授業を参観して】
Image002_2 5年生理科「流れる水のはたらき」で、流水実験機を使い、流れる水には、地面をけずったり石や土を流したり積もらせたりするはたらきがあることを学習する授業です。
 6つのグループに分かれ、グループごとに仮説を確認・整理するのに、電子情報ボードを使っていました。実験の方法を確かめ、グループごとに実験をし、ビデオカメラを設置し、実験の様子を記録します。実験結果を発表する際にも、ビデオカメラで撮影した映像を電子情報ボードに映し、仮説と比較検討をしました。
 前もって画像を複製してあり、仮説を2画面分割で左右に表示し、実験の前後が比較できるように工夫してありました。このことは、グループ内の実験の前後の比較だけでなく、他のグループの実験結果とも比較もできるので、授業に深みが出ていました。
 児童の実験装置は小さいので、教室の前に大きめの実験装置が準備されていました。装置にはビデオカメラが埋め込まれ、ボードに映されると水面の様子が臨場感をもって伝わってきました。ビデオカメラが活きる学習活動(実験)だなと感じました。
報告 (株)学研ホールディングス 徳住政和

 1年1組の国語の授業(堀川邦夫教諭)を参観。物語文「くじらぐも」の読解でしたが、視覚性を生かした楽しくダイナミックな授業が展開されました。
Image003 国語デジタル教科書を常設の電子情報ボードに拡大提示して情報共有を図るとともに、物語を楽しむためのアナログな仕掛けとミックスさせた、子どもたちが学び(読み)の楽しさを味わうことができたすばらしい授業になりました。
 特に教室一杯に拡大された「くじらぐも」の写真(何と堀川先生が実際に上越の空で見つけて撮影したもの!)に、自分たちが「くじらぐも」に乗ったときの思いを文で表現し、あらかじめ撮影した児童の写真の吹き出しに書き込んで、それを貼り込んでいく。完成した時の子どもたちの喜びはひと際で、公開授業とは思えない感動がありました。
 ICT活用による確かな読解と、それに支えられた子どもたちの豊かな表現と感性を引き出した指導力を堪能した授業でした。
報告 光村図書出版(株) 黒川弘一

【2.上越市立城西中学校の公開授業を参観して】
Image09_2 授業公開で、上越市立城西中学校を訪問しました。今回の研究大会テーマ 「学ぶ意欲を高めるICTの活用 ~新学習指導要領に対応した授業の取組~」、各学年の授業を参観しました。
 上越市のICT化の取り組みは古く、25年程前から始まったとのことです。上越教育大学、NGO、地域との連携のもと、「コンピューターだから出来ること」、「コンピューターにしか出来ないこと」を基本に、生徒、先生方が授業で日常的、普通にICT機器を使用していることがよくわかりました。
報告 プラス(株) 和田充弘

【3.上越教育大学附属小学校 外国語活動を参観して】
 授業タイトルは「Skype機能を利用した、オーストラリアの小学生とのネットミーティング」ですが、「ネットミーティング」は授業全体からすると「動機づけ」でした。
 週に1回くらいのペースで交流をしているようで、この日は、「上越市」の紹介をしました。例えば日本地図のどこに上越市があるかを英語で伝える。ひらがなで「じょうえつ」と書いたシートを見せて、オーストラリアの小学生が書いてみる、というやり取りです。
Image16 その後には「場所」を伝えるアクティビティを「ミステリーツアー」と名付けて行いました。何人かに聞かないと目的の場所がわからないという情報格差(インフォメーションギャップ)を入れた活動です。どんな場面でも集中して「英語を使う子どもたち」が印象的でした。

報告 光村図書出版(株) 森下耕治

【4.教育出版展示ブースを担当して】 
 弊社展示ブースにもたくさんの先生方に足をお運びいただき、誠にありがとうございました。
 来年度は小学校の教科書が変わることもあり、実際にデジタル教科書に触れてみたいと、例年以上に目的をもっておいでくださる先生方が多かったように思います。
 電子黒板の普及も急速に進みつつある中、教育のICT化が本格的に進む機運を、強く感じた上越の秋でした。
報告 教育出版(株) FJ

【5.分科会B(校務の情報化など)に参加して】
 春日中学校で2日目に開催された分科会Bに、発表者兼進行役ということで参加しました。
 分科会で発表された全国各地での校務の情報化への取り組みの中でも、新潟県学校事務研究協議会上越支部の「学校事務の情報化と職員意識の向上‐預り金管理システムの構築を通して‐」は、特に興味深いものでした。タイトルからもおわかりのように、学校で集めている預かり金をいかに効率的にまた確実に処理するかという課題に取り組んだのですが、銀行の振込み口座をはじめとして克服すべき問題は複雑で多岐にわたっていました。
 それらの問題をひとつずつ解決していった取り組みに頭が下がる一方で、未納率の改善などの確たる効果に改めて校務の情報化の重要性を認識いたしました。
報告 JAPET事務局 川井正志


JAET上越大会の開催概要は、JAETのホームページをご参照ください。

 来年度の第37回 全日本教育工学研究協議会全国大会は、兵庫県丹波市で開催されます。ぜひ皆様のご参加をお待ちしております。
http://www.jaet2011.com/

文責 JAPET事務局 川井 正志


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